親の喧嘩は子供にとって大きなストレス|大人になってもトラウマは残る?

親の喧嘩は子供にとって大きなストレス|大人になってもトラウマは残る?

両親の喧嘩を見て育った子供は、大きなストレスを受けています。親の喧嘩は「精神的虐待」とも分類され、子供の心にくっきりと痕を残します。

親の喧嘩を見て育った子供たちは、大人になって、当時のことをどう振り返るのでしょうか。またどんなトラウマが残っているのでしょうか。体験者の声を集めました。

子供にとって親の喧嘩は大きなストレス


子供は、親の喧嘩をよく見てよく聞いています。幼い頃はよく分からないかもしれませんが、小学生中学年頃から、しっかりと意味も分かり、記憶に残るようになるようです。

実際に、親がよく喧嘩していたという人達は、当時を振り返ってどう考えているのでしょうか。

両親に気を遣う日々

物心がついたころから、両親は離婚の話しかせず、派手な喧嘩もしていました。

そのため、私は朝起きると、まず両親の機嫌をチェックし、機嫌が悪そうだったら大人しくするように気を遣っていました。そのせいで、大人になっても常に人の顔色をうかがう癖が付いてしまいました。

離婚してくれた方がいい

うちの両親は、黙ってるかケンカしてるかのどっちかだった。低学年の頃、友達の両親が離婚して、休みの日にお母さんといつも出かけているのを見て、うちの親も離婚してくれればいいのにと思ってた。そのくらい、ストレスだった。

でも、私が何か言うと、それがきっかけでケンカするんじゃないかと思うと怖くて、何も言えなかった。学校から家に帰るのもストレスだったのを今でも覚えてる。

自分の存在価値をいつも考えてた

両親がいつも大声でケンカするため、近所でも噂になりました。

そのせいで私はいじめられ、家に引きこもりたくても、両親はいつもケンカ。相談相手も逃げ場もなくて、自分の存在価値をいつも考えていました。

消えてしまいたかった

父と母のケンカは、流血も当たり前の、激しいケンカでした。

しかし、小学生の頃、父が単身赴任することになり、ほっとしていた矢先、母が「あんたの顔はお父さんそっくりね」と言って、無視したり嫌がらせをするようになりました。妹は、どちらかというと母に似ていたので、異常なまでに大切にされていました。

ケンカすることは分かっているのに、母は毎週末父に電話をして、イライラして、そのすべてを私にぶつけられて…。親も大嫌いだったし、妹も大嫌い、自分も大嫌い…本当に消えてしまいたいと思っていました。

大人になっても残るトラウマは?


子供の頃、親の喧嘩を見ていた人は、その記憶が原因で、大人になってもトラウマが残っているという人も多いです。

親を頼らずに生きていけるようになっても、親に苦しめられる辛さは、計り知れません。

結婚への憧れは皆無

幼いころから喧嘩ばかりしていた両親。喧嘩していない日なんてないくらいだったから、夫婦ってそういうものだと思って育った。

その結果、結婚への憧れは皆無。むしろ恐怖でしかない。彼女はいるけど、結婚なんてしたくない。付かず離れずの適度な距離を保っていないと、両親みたいになりそうで本当に怖い。いつか彼女が結婚したいと言ったら・・・考えるだけで不安になる。

母親になるのが怖い

小学生のころから、両親は仲が悪く、私が中学生になったら父親は離婚すると言っていました。

しかし、母親はシングルマザーになるのがいやで、離婚には応じず、家庭内は本当にボロボロでした。シングルマザーの子の方が幸せそうで、ずっと羨ましかったです。貧乏でも、笑って暮らしたかったです。

私が大学を卒業し、両親は離婚しましたが、母親のようになってしまうのではないかと不安で、母親になるのが怖いし、彼氏を作ることさえ躊躇してしまいます。

夫や子供に本音が言えない

両親はいつもケンカばかりしていましたが、きっかけは日常のほんの些細なことばかり。私の誕生日に行った遊園地の観覧車の中で、大ゲンカになってしまい、観覧車を見るだけで胸が苦しくなります。母が買ってきたイチゴのショートケーキが気に入らず、父がキレたことがあるため、イチゴのショートケーキは未だに食べられません。

今、私も結婚して子供がいますが、子供に同じような思いをさせたくないと思うと、夫と考え方が違っても、反論できません。夫が機嫌が悪そうな日は、一生懸命機嫌を取っている自分がいます。

一方で、私は未だに素で夫や子供たちと向き合えず、猫をかぶり続けています。ストレスがたまって一人泣いてしまうこともありますが、それでも、ケンカにならないだけ幸せだと思うようにしています。

兄妹以外じられない

親の喧嘩のせいで、人間不信になった。夫婦は好き合っていて当然と思っていたから、対立し裏切って怪我までさせる親が、本当に信じられなかった。

それを見せられてきたから、僕は友達すら信じられなかったし、傷つけるのも傷つけられるのも怖かったから、好きな人ほど距離を置いた。

ただ、親の喧嘩を見ながら、一緒にいれば大丈夫と励まし合った兄妹だけは信じられる。兄妹だけはこれからも大切にしようと思う。

夫婦喧嘩の連鎖を断ち切れるように


親の喧嘩を見て育った子供は、同じように夫婦喧嘩をする確率が高いと言われています。

そのため、結婚や出産をためらってしまいがちですが、それらの記憶を教訓に、逆に良い夫婦関係を築くこともできると思います。

人生を親に左右されるのはもったいないです。パートナーに相談したり、場合によってはカウンセリングを受けたりして、人生を大切に、前向きに暮らしていければ良いですね。